TiaRabbit❤ティアラビット

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1巻「カラヴァル(Caraval)」&2巻「レジェンダリー(Legendary)」の二次創作(FanFiction)です。
原作小説1巻「カラヴァル」の5章〜6章あたりの内容を、時系列に沿って創作しています。

※ネタバレ要素があるかもしれないので、ご注意ください。
※スマホのブラウザ設定で“PC版表示”や“デスクトップ版表示”にするとPC版表示になり、スマホのオーバレイ広告が消えます。


*Screens Shot*Sims3
1巻「カラヴァル」&2巻「レジェンダリー」の簡単説明。
*ゲームマスター:レジェンドが主催するカラバルというゲームの勝利者は、1つだけ願いを叶えてもられえるというもの。

1巻「カラヴァル」
優しいフィアンセの伯爵と、危険な香りのする船乗りの2人の男。2人間で揺れるスカーレットの恋心。

2巻「レジェンダリー」
冷酷な次期国王と、黒い翼を持つミステリアスな男。認めたくないテラの恋心。

*「カラヴァル」シリーズ*二次小説カテゴリー(各エピソードもくじ)*


*1巻「カラヴァル(Caraval)」ステファニー・ガーバー著の概要・登場人物・あらすじ・感想 ページはこちら。
*2巻「レジェンダリー(Legendary)」ステファニー・ガーバー著の概要・登場人物・あらすじ・感想 ページはこちら。

※「カラヴァル(Caraval)」1巻の二次創作です。
※本編ネタバレ要素があるかもしれないので、ご注意ください。
※気になる方は、ステファニー・ガーバー著「カラヴァル 」第1巻を先に読むことを、おすすめします。
※本編を読んでいなくても、読めるとは思いますが、本編を読めばわかりやすいと思います。
※何度も読み返して検証してはいない為や、解釈の違いによって、本編設定と微妙に異なっているかもしれません。
※本編は全3巻のうち2巻まで発行されていないので、2巻までの内容から二次創作しています。
※非商用ブログの二次小説です。
※本編のイメージが崩れないようには描いていますが、元々二次創作が苦手な方は、見ない方がいいと思います。

Refernce:
*「カラヴァル(Caraval)」ステファニー・ガーバー著、西本 かおる訳
*「レジェンダリー(Legendary)」ステファニー・ガーバー著、西本 かおる訳

※この創作は、2018.9月時点に作成されたものです。
※原作は、エランティン朝という独自の暦ですが、19世紀のような舞台設定になっています。(現代の思想と異なる部分があるので、19世紀が舞台となっていることを考慮してください。)


〔エピソード12「眠り姫と王子さま」〕




♪イメージMusic「Wasteland」 by Against The Current



〔Chapter1「眠れる深紅の美女」〕

深夜のロス・オホスの浜辺。
テラは、ジュリアンに協力してもらい何も知らないスカーレットをカラヴァルを連れて行く計画を立てていた。

ジュリアンと話していたスカーレットが、背後にいる妹テラに気付いた。

スカーレット:「テラ?どうしてここに?」

テラ:「ごめんね。でも、姉妹を守ることが何より大事だって教えてくれたのはスカーだから。」

スカーレット:「え?」

スカーレットが妹テラに気を取られてジュリアンに背を向けている隙に、彼は眠り薬を染み込ませた布をスカーレットの顔に押し付けた。

ジュリアン:「ごめん。すぐ済むから。」

テラ:
波の打ち寄せる音にかき消されそうだったけど、ジュリアンがスカーに「ごめん。」とぽそりとつぶやいた声が聞こえた。

ジュリアンは、もがくスカーレットの顔には薬を含ませた布を無理やり押し当てているけど、彼のもう片方の腕はスカーを支えるように優しく彼女を包んでいる。

やがて、スカーレットは意識は薄れ、ぐったりと倒れ込みそうになった。

ジュリアンは、スカーの顔に押し当てていた布を投げ捨てて、両手で彼女を抱きとめる。

ジュリアンは片膝を立て、スカーレットをガラス細工でも扱うかのように、ゆっくりと浜辺に横たわらせる。
スカーレットの上体は、ジュリアンに腕に優しく包まれている。

その光景は、まるで白雪姫か眠り姫みたいに、深い眠りについたお姫さまと、愛のキスで彼女を起こそうとしている王子さまみたいに見えた。

ジュリアンは、スカーレットの顔にかかった髪を手でそっとよけてあげている。

完全に私の存在を忘れているのかと思ったら、ジュリアンはスカーレットに顔を向けたまま私に話しかけてきた。

ジュリアン:「お前が用意した薬は、本当に大丈夫なんだよな?」

テラ:「大丈夫って言ってるでしょ。あたしの大切な姉なんだから!あんたよりも考えてるわよ。」

テラ:
それでもまだジュリアンは、心配そうにスカーレットの眠ってる顔を見つめている。

なんだろう。変な気持ち。
姉を一番に思っているのは私なのに。
そしてまた私の悪い癖が出てしまう。

テラ:「キスでもしたら?王子様のキスで魔法が解けて目覚めるかもよ?」

ジュリアン:「笑えねぇ。」

テラ:「そんなことより早くスカーを船に運んで。見つかったら大変なんだから。」

テラ:
自分でも嫌な言い方をしたのはわかってる。
彼は悪くないし、いくら仕事とはいえ協力してくれてるのに。

私が姉を思う以上に、姉を大事に思ってるみたいなジュリアンに嫉妬したのかも。

ジュリアンは何も言わずに、眠ったままのスカーレットを軽々とお姫さま抱っこして桟橋に停めてあるカラヴァルのガレオン船に向かった。

私は、その後をついて行く。

ジュリアンのたくましい腕は、スカーレットを優しく抱えて、できるだけスカーの身体に負担がかからないように気遣っているのが後ろ姿からでもわかった。

きらめく星空とサファイア・ブルーの海を背景にしたジュリアンは、本当に王子さまみたいで、腕に抱かれているスカーレットはお姫さまみたい。

私は二人に少し嫉妬した。その嫉妬には憧れも含まれていた。
それは私には叶わないものだったから、そう思ったのかもしれない。

だって、私は予言のカードで、“ハートの王子(報われない恋)”をひいているから。



〔Chapter2「海賊の王子」〕

テラ:
停めてある船は、ひと一人が通れるような板で桟橋と繋がっている。

ジュリアン:「一人で上がれるか?」

テラ:
ジュリアンは、私があの板で船に一人で上がれるか心配してくれている。
私がさっき、からかうようなことを言ったから怒ってるかと思ったけど、ジュリアンは優しかっった。

見た目は海賊の王子さま。

小さい頃、ずっとお兄ちゃんが欲しかったことを、なぜか今思い出して、なんだかくすぐったい。

テラ:「大丈夫。一人で上がれる。」

ジュリアン:「そうか。」

テラ:
先にスカーを抱いたジュリアンが、船に乗った。
そして、二人が乗った後に私も板を渡り、船に乗った。

ガレオン船内の私たちに用意された小部屋には小さなベッドが2つあり、すでにジュリアンが私たちの荷物を運び込んでくれていた。

ジュリアンは、小さなベッドにスカーレットを寝かせ、ブランケットを掛けている。
さっきから、粗雑そうな見た目に反して繊細な気配りがあるジュリアンが垣間見える。

スカーレットが目覚めてジュリアンのことを知ったら、どう思うんだろう。

でも、一応スカーには父が勝手に決めたとはいえ婚約者がいるし、スカーも結婚する気になっている。

私がことを複雑にしているのかも。。。
でも、父の拘束から逃れるにはカラヴァルの力を借りるしかないし。

それにジュリアンは、カラヴァルの島まで私たちを連れて行くまでの役割。

彼はカラヴァルに着いたら、スカーレットとは、ほとんど関わりはなくなる。

そう思うと、頭の端っこで“さみしいな。”という感情が湧いていた。
感傷的になるのは私には似合わないと、その感情を頭から振り払った。



〔Chapter3「トリスダ島脱出」〕

カラヴァルのガレオン船は、無事に桟橋にから離れて出航した。

スカーレットとテラが生まれ育ったトリスダ島が、どんどん小さく遠のいて行く。

テラは、部屋の小窓からトリスダ島が遠のいて行くのを見ていた。

テラ:
父に束縛されていた嫌な思い出も多いし、あんな田舎の薄汚い灰色の島に愛着はないと思っていたけれど、少しはいい思い出もあった。
まだ母がいた頃は、あんな島でもそれなりに楽しかった。

でも、それは過去の話。
私は前だけを見る。

スカーレットとの明るい未来を信じて。

私は、ガラスケースに入れられて眠る白雪姫のようなスカーレットの寝顔を見ながら、揺れる船の小部屋で眠りに落ちていった。



テラ:
気付いたら夜が明けていて、太陽が頂上に来るのを待ちわびる空はスカイ・ブルー色に変わり、サファイア・ブルーだった海はアクアブルーに変わっていた。

カラヴァルのあるロス・スエニョス島は、トリスダ島から2日かかるらしい。

スカーレットに無理やり吸わせた薬は、たぶんあと1日くらいは効果があるだろうか。

それにしても、このおんぼろガレオン船に、あと1日とちょっとを過ごさないといけない。

カラヴァルは、もう少しマシな船をよこせなかったのかと思ったけど、私はレジェンドの弱みに付け込んで協力してもらっているようなもの。
これくらいの扱いが妥当なのかもしれないと思った。

デッキに登るとジュリアンがいた。
夜通し船を操縦していたみたいで、少し疲れた顔をしている。
疲れた顔も、ジュリアンだと何だか色っぽく見える。

テラ:「おはよう。」

ジュリアン:「もう昼になりそうだけどな。」

テラ:
いつもなら皮肉混じりの言葉には、カインの印みたいに7倍の皮肉で返すところだけど、なぜかそんな気分にはならなかった。

ジュリアンは眠らずに、ずっと船を操縦していたのもあるかもしれないけど。
なんとなくジュリアンに対して、そんな気になれなかった。

テラ:「眠らなかったの?」

ジュリアン:「俺が眠ってたら、この快晴は拝めなかったな。・・・」

ジュリアン:「・・・でも、もうカラヴァルの航路に入ったから、自動操縦みたいな感じでロス・スエニョス島に着くさ。」

テラ:
ジュリアンは最初、皮肉混じりな返答をしていたけど、私が素直に話しかけていると思い直したのか、ふざけないで普通に会話してくれた。

テラ:「カラヴァルの魔法の粉とか船にかけたら、空を飛んでロス・スエニョス島へひとっ飛びとかできないの?」

ジュリアン:「カラヴァルの魔法が効くエリアは限られるし、この距離だと自動操縦くらいが限界かな。」

テラ:「いにしえの魔女に授けられた魔力を持つレジェンドは、万能だと思ってた。」

ジュリアン:「そんなわけないさ。」

テラ:
一瞬、ジュリアンの声のトーンが何か意味ありげに聞こえた。

踏み入れてはいけないことだったのだろうか。
私は、幼い頃アナおばあさまから聞いたレジェンドの話を思い出した。

レジェンドは、売れない演劇一家サントス家に産まれた役者だった。

天使のように美しい顔立ちで女性の心を奪っていたが、才能には恵まれず、地位や名声などなかった。

運命の歯車が動き出したのは、レジェンドがある女性に恋をしてからだった。

それまで女を弄んでいたレジェンドを虜にしたのは、金髪の美しいアナリースという名前の女性。

レジェンドとアナリースは、愛し合っていた。

しかし、アナリースは裕福な商人の家系。
アナリースの父は娘と、地位もお金もないレジェンドとの結婚を許さなかった。

レジェンドは、アナリースとの結婚に必要な富と名声が得られると思い、当時、即位しようとしていたエランティン女王の戴冠式で、演劇を披露しようとしたけれど、当然のことながら門前払いになった。

レジェンドは、父から聞いていた魔法の力を信じ始め、魔女を探した。

そして、赤い髪の魔女を見つけたレジェンドは、彼女から魔力を授かった。

レジェンドは最高のパフォーマンス集団を作った。
そのパフォーマンスは、ファンタジーと現実が溶け合ったような世界中の誰もが見たことがない素晴らしいものになったが、魔法には犠牲がつきもの。

魔法の力で世界随一のエンターテイナーにはなれたけれど、演技を続けるうちに自分を見失い、結局は一番大切だったアナリースを失ってしまった。

アナリースは別の男と結婚したのだ。

レジェンドと言えども、全て手に入れているわけではなかった。



ジュリアン:「さてと、とりあえず俺は一休みでもするか。テラも、今のうちに休んでおいた方がいいぞ。カラヴァルになったら忙しいから。」

テラ:「でも、あたし今起きたばっかで眠たくない。ちょっと海とか船内とか見てていい?」

ジュリアン:「いいけど、落っこちるなよ。」

テラ:「はーい。」

テラ:
ジュリアンが、私のことを“お前”じゃなくて“テラ”って呼んだことに、妙に心が弾んだ。

変なの。きっと生まれて初めて、こんなにきれいな空と海を見たから、浮かれているだけだよね。



〔Chapter4「人魚とセイレーン」〕

テラ:
私は甲板で海を眺めていた。
お昼ちょっと前のスカイブルーの空。
明るめの澄んだアクアブルーの海は、トリスダ島の空や海の色と全く違った。

トリスダ島では、雲が垂れ込めたグレーの空に、藻がいっぱいいそうなコバルトグリーンを濁したような気が滅入るような色ばかりだった。

風でさえもトリスダ島の肌を突き刺すようなものと違って、優しく私をくるっと巻き込んで、爽やかに流れていく。

船上から流れていく海と、船がはじいていく水しぶきを見ていると、昔人魚になりたかったことを思い出した。

私は人魚の絵はがきや、本の挿絵をこっそり集めていた。

人魚になって世界中の海を自由に泳いで旅したかったから。

この海で、エメラルドグリーンの美しい尾びれを付けて泳いだら、ものすごく気持ち良さそう。

トリスダ島の海で尾びれをつけて泳いだらセイレーンになってしまいそうだけど、この海で泳いだなら、きっと人魚になれそうな気がする。

私は、ずっとあのトリスダ島のロス・オホスの浜辺の黒い砂は海賊を焼いた後の骨ではなく、美しいセイレーンの歌声に騙された船乗りが喰い殺された骨だと思っていた。



テラ:
あと1日とちょっとは、この船に乗っていなきゃならない。

あの世界一のエンターテイメントゲームを演出するカラヴァルがよこしたのは、おんぼろガレオン船だった。

食事も、とっても質素。
パンとチーズと、ジュリアンの釣った小ちゃい魚だけだった。

テラ:「世界一のカラヴァルの船上ディナーが、これなの?」

ジュリアン:「女王陛下、ご進言申し上げますと、船にいる際は、これだけでも貴重な食料でございます。」

テラ:「ふざけないでよ。ジュリアンが釣りが下手なだけでしょ。」

ジュリアン:「まあ、いいから食べてみろって。結構うまいから。」

テラ:
私は、ジュリアンに言われた通りパンやチーズ、魚を一口ずつ口に入れていった。

・・・美味しい。

そう感じた私に気付いたのかジュリアンは、ニヤニヤしながら私を見ている。

ジュリアン:「な、うまいだろ?」

テラ:「お腹が空いてたの。」

ジュリアン:「全く素直じゃないな。」

テラ:
ジュリアンは、そう言いながら笑っていた。
なんだかジュリアンの笑顔にホッとしている自分がいた。

テラ:「・・・ありがとう。。。」

ジュリアン:「まあ、カラヴァルに着く前に飢え死にされても困るしな。」

テラ:
私は、食事を用意してくれたことに対してお礼を言ったわけじゃなかった。

不思議とジュリアンが、トリスダ島からロス・スエニョス島までの案内役で良かったと思っていた。

その案内役が、もしジュリアンでない男だったら、きっと私たち姉妹をカラヴァルには連れて行かず、どこかの娼館に売り飛ばしたり、奴隷にするんじゃないかっていう不安を船内でずっと抱きながらいたかもしれないと思っていた。

ジュリアンだと、なぜか安心できた。
ジュリアンを信頼している自分がいる。

ジュリアンは無意識なのかもしれないけど、私を安心させてくれた。
そのことに対して、心から「ありがとう」という言葉が湧き上がってきた。



ジュリアン:
カラヴァルの魔法が効く航路に入ったので、常に舵を握っている必要はなくなった。

テラは、ぶつくさ言いながらも朝食を全部平らげて、今日も飽きずに海と空を眺めている。

スカーレットは、ずいぶん世話の焼ける妹を持ったな。と心の中で思ったが、スカーレットがテラをかばいたくなる気持ちもちょっとわかった気がする自分がいて、ちょっとおかしくて一人で笑いそうになった。

俺は、とりあえずひと休みするために船室の階へ降りていくと、テラとスカーレットの部屋の扉が開き、波の揺れと共に扉がギーギーと軋み左右に行ったり来たりしている。

もしかして、彼女が起きたのかと思って慌てて、船室内を見た。

スカーレットは、まだ眠っていた。

どうやら、テラが扉をちゃんと閉め忘れたらしい。

すると、スカーレットが眠りながら何かをささやいている声が聞こえた。
顔には苦悶の表情を浮かべている。

女性が眠っている部屋に勝手に入るのは、あまり紳士的とは言えないが、今は別だ。
もしかしたら、あの眠り薬の悪影響が出たのかもしれないと心配になって部屋に入った。

スカーレット:「・・・テラは悪くありません。お父さまお許しください。。。」

ジュリアン:
スカーレットは、夢でうなされているようだった。

俺は、彼女の隣のベッドに腰掛けた。

とりあえず、眠り薬の副作用とかではなさそうだが、夢の中でさえも妹をかばい、父親にうなされている彼女の寝顔を見ていると、ホッと胸をなで下ろす気持ちにはなれなかった。

やがて、うなされていた夢は終わったらしく、スカーレットの苦悶の表情は消え、またすやすやと眠り出した。

悪夢にうなされたせいか、彼女の腕はブランケットから出ていた。
俺は、そっとその細い腕を戻してブランケットをかけ直した。

スカーレットの寝顔は、きれいだった。
初めて見たとき美人で大人びて見えたが、寝顔は少し幼く見えた。

自分の中で、“彼女に深入りするな。”という警告の声が聞こえた。

カラヴァルのキャストとして招待客に対して、こんなに思い入れを抱いたことは今までなかった。

あくまでもキャストと客で、それ以上でもそれ以下でもなかった。

スカーレットとテラに、必要以上に関わり、入り込み過ぎているのは気付いていた。
彼女たちを救いたいと思う気持ちに偽りはない。

でも、俺はこの船で二人をロス・スエニョス島まで連れて行くまでの役割。

スカーレットに特別な感情を持ってはいけない。

彼女には父親が勝手に決めたとはいえ、貴族の伯爵の婚約者がいる。
その伯爵が彼女の望んでいたような誠実で優しい人物なら、俺といるよりも幸せに暮らせるのは明らかだった。

彼女と俺は住む世界が違う。。。


・・・それにきっと彼女もカラヴァルの煌びやかな魔法と幻想の世界に迷いこんだら、他の人間と同じように自分の欲望の赴くままに、あの虚構と欲望のゲームに興じるはずだ。

・・・俺は無理やり自分に、そう言い聞かせていた。

そう思えば彼女にこれ以上、心にかけて思うこともなくなるだろうから。。。






*あとがき*

テラとスカーレットは、ジュリアンの助けを得て、やっとトリスダ島を脱出しました。

この二次小説は、原作1巻「カラヴァル」の4〜6章あたりのテラとジュリアン視点を中心に描いています。
(原作は、スカーレット視点です。)

原作では、カラヴァルの島:ロス・スエニョス島に行くのは、けっこう早いのですが、テラとジュリアンの気持ちも描きたかったので、トリスダ島出るまでちょっと長くなってしました。

テラがジュリアンのことを、徐々に兄みたいに思っていく姿と、ジュリアンがテラを妹のような存在に感じていく姿を描きたかったのですが。
うまく伝わったかどうか^ ^;;

あくまでも自己満足の個人的感覚なんですが、原作を読むのがさらに楽しくなるように描いて行きたいのですが、3巻はまだ発売されていないので、そこら辺の伏線等は憶測創作になってしまいます。すみません。

でも、好きな作品の作家さんは他の作家さんとも共著をされているのですが、共著者の方とご友人らしく、監修もされていると思うのですが、やっぱり本編の原作者さんが1人で執筆している本編と比べると、共著の方は、やっぱりキャラクターが微妙に変わってしまうと感じています。
プロの方でも、そう感じてしまうので素人の二次創作は、キャラクターに個人的主観が入ってしまっていると思います;;

カラヴァルが気になったら、ぜひ原作を読んでいただくことを、おすすめします♪

1巻のあっさり生き返りエピソードは、あれって思いましたがw
(生き返る物語がダメとは言ってないです。そしたら、ヴァンパイアもの全否定ですしwゲームリセットみたいに“あっさり”ってところに驚いただけです。それもある意味驚愕の展開と言えますが。)
その他の世界観やストーリーは、とても素敵です。
映画化の話もあるようで、作者さんが言うには20世紀Foxが権利を買取っているらしいです。
(Foxはディズニーが買収したから、ディズニー映画っぽくなるのかな。とか想像してみたり^^)

カラヴァルの世界観的には、ディズニー実写版の「不思議の国のアリス」か、今度上映される「くるみ割り人形~秘密の王国~」に近い気がします。

ディズニー映画「くるみ割り人形~秘密の王国~」
ヒロインのマッケンジー・フォイさんは、映画「トワイライト」にヒロインの娘:レネズミ・カレン役で出演されていたとのこと。
マッケンジー・フォイさん、「カラヴァル」のスカーレットのイメージに近いですね。

Netflixの「サブリナ」のヒロイン役のキーナン・シプカさんもかわいいです。
彼女はブロンドヘアーにヘーゼルの瞳なので個人的テラのドリームキャストになりました^^)

去年に、この「くるみ割り人形」のトレイラーを見てSims3で創作しているストーリーのキャラで創作SSしたのですが、上映が次の年なんですね;;
(もうアメリカでは上映さえているものだと思ったらアメリカでも今年の11月上旬上映らしいので。)

3巻まである予定らしいので、2巻を読んでいると虚構と現実の区別を曖昧にするために、あえて作者さんは1巻であっさり生き返りエピソードを入れ、これはゲームで虚構であるという固定観念を読者に植え付けた作者さんの仕込んだトリックだと感じました。

だって1巻で「これはゲームです。」って言うルール説明があって、2巻では「これはゲームではなく現実に起こっています。」というルール説明がされていても、1巻の“虚構”の観念が残っているので、ヒロインとともに読者も、これは真実なのか嘘なのか疑心暗鬼になり踊らされます。

そもそも3巻まであるって言ってるのに、1巻で全評価しちゃうのナンセンスですよね。
すみません。

ステファニー・ガーバー著書「カラヴァル」シリーズの小説の順番。
1巻「カラヴァル」
2巻「レジェンダリー」
3巻「フィナーレ」(2019年5月アメリカ発売予定)

日本でも3巻の翻訳本出して欲しいですね。
海外原作翻訳本って、途中で翻訳されなくなっちゃうことがあるんですよね;;
カサンドラ・クレア著書「シャドウハンター」も全6巻のうちの1~3巻までしか翻訳盆出てないです;;
ヴィクトリア・エイヴヤード著著「レッド・クイーン」も全4巻のうち、まだ1~2巻までしか翻訳本がないです。(まだ1巻しか読んでないですが;;)

そして、「カラヴァル」3巻「フィナーレ」で終わってほしくないです。
(「カーテンコール」とかで4巻とか5巻も作って欲しいです!)
「シャドウハンター」みたいに第2章ということで4巻〜6巻も作って欲しいです。
読みたいです。

もっと、アメリカのYA小説を読みたいのに日本では、あんまり翻訳本出てなくて悲しい。原文がもっとすらすらと読めるようになればいいんですけどね;;

ちなみにYA小説(ヤングアダルト小説)は、ミッドティーン〜ハイティーン〜ミレニアル世代向けなので、児童小説と違って、色っぽい表現もあります。だけど、エロくはないです。

またYA小説は、シリアス路線やグロテクス表現もありますが、大人向け小説のように重苦しくエグく陰鬱な気分にはならないので、読みやすいです。

陰鬱な気分になるかどうかは作家さんと読み手さんにもよると思いますが^ ^;;
とにかくYA小説は、けっこう深い内容を、わかりやすくライトに伝えてくれるので、とても読みやすいです。
YA小説は、日本で言うライトノベルとも言われていますが、個人的には、またちょっと違うかなって思います。

長くなりましたけど、「カラヴァル」おすすめです。ということを伝えたかっただけです。



※ちょっとだけ本編ネタバレ注意です。※

「カラヴァル」の考察です。

「カラヴァル」の時系列って、けっこう複雑なんですよね;;

エランティン女王即位の時ぐらいにレジェンドが赤毛の魔女に魔力を授かったことになります。

スカーレットとテラの時代は、エランティン朝57年ということと、2巻「レジェンダリー」でエランティン女王が75歳の誕生日になるので、エランティン女王は18歳くらいの時に即位したことになります。

また、レジェンドが恋をしていた金髪の美しい女性アナリースは、スカーレットとテラの祖母アナおばあさまです。
(↑父方か母方かは、たぶん言及されていませんが、スカーとテラの父ドラグナ総督が金髪であることから、アナおばあさまは父方の祖母の可能性が高いです。
そもそも、ドラグナ総督がスカーレットとテラ姉妹の本当の父親なのかも怪しいく思えてきましたが;;
本当の父親だったとしても、もしかしたら、スカーとテラを自分の娘じゃない。他の男の子どもだと勘違いしてるとか?)

要するにレジェンドは、スカーレットとテラの祖母の世代の人達になるだろうと思われるのですが。

レジェンド率いるカラヴァルのパフォーマンス集団は、レジェンドの魔法の下にいる限りは歳をとらないという設定になっています。

なので、祖母世代の人々でも、スカーレットとテラの世代の人達になり得るのですが、レジェンドの魔力が継承されるものであったりするのかなとも考えてみたり。
(演技でレジェンドを演じるとは別に、レジェンド世襲制みたいな。)

それよりも、レジェンドの魔法で、カラヴァルのキャストは本来の姿ではない可能性も見えてきます。
「カラヴァル」の時代設定と思われる19世紀あたり的にサーカスとフリーク・ショー(見世物小屋)の境界が曖昧。
(例で言えば「アメリカン・ホラー・ストーリー」の〔怪奇劇場〕や、「グレイテスト・ショーマン」)

カラヴァルのキャストが、元はフリーク・ショーで働かされていた人々で、レジェンドは、赤毛の魔女から授かった魔力で、世間から数奇な目で見られるような人々を救い、延命措置を続ける為に人々の歓声や歓喜の力を集めなければならないという無限のループに陥っているとか?

赤毛の魔女が、なんで運命の神々から奪い取った魔力をレジェンドに渡したのかも不明。
16人の運命の神々から半分ずつ奪い取ったとしても強力な魔力。
そんな強力なパワーを他人に渡すはずがないし。
(赤毛の魔女が実はレジェンドの母親だったら話はまた別ですが。)

赤毛の魔女が、運命の神々から奪い取った魔力が強力過ぎて、彼女の器では耐えられなかったから?不要素を教えずレジェンドに明け渡したとか?
おいしい話には裏がある的に。

気になるのが、2巻でテラと会話するエランティン女王。
彼女はスカーレットとテラの母親パロマをよく知っている様子でした。
友達かなと思いましたが、後に発表された発売予定の3巻の紹介文で、パロマが正統な次期女王ってなっていたので、エランティン女王とパロマは血縁関係にあるのでしょうか?

普通に考えると世代的にエランティン女王が母で、パロマがその娘と考えられるけど、2巻のエランティン女王がパロマのことを話す様子からすると姉妹に近い感じがしました。

確かに姉妹設定の方が、スカーレットとテラの世代にリンクさせることもできるから、そっちの方がおもしろいかなと思うのですが。

ちなみに王都ヴァレンダの王家の人々は、運命の神々の末裔らしいですが。
テラとエランティン女王と、次期国王ジャックスの晩餐会の余興で、カラヴァルのキャストが運命の神々のとエランティン女王のことについての演目を披露したのですが、さらに気になるのが、エランティン女王には“失われた跡継ぎ(Lost Heir)”(息子?)がいることです。

2巻のエランティン女王の息子のことを語る際、「子供との間に深い溝を生んでしまった。」と言っているあたり、まだその息子は生きているようなニュアンスなんですけど。

翻訳本では、〔失われた跡継ぎ〕は“息子”と明記されていたと思うのですが、息子ではない可能性もあります。
(レジェンドを王位に就かせる為のフェイクで息子と言った?)

しかも、Wikiで見るとスカーレットとテラの母パロマは、日本語訳だと[パラダイス]ですが、原作だと[パラダイス・ロスト(Paradise Lost)]という表記になっています。

エランティン女王の子どもは、そもそも男の子なのかな^^;;?
(英語版では“失われた跡継ぎ”について息子や娘と明記されていなく“子ども”ということのみで、性別の言及はないようなのですが。)

3巻の紹介文でのパロマが正統な後継者という説明もあることから、世代的に考えてスカーレットとテラの母パロマがエランティン女王の子どもなんですかね。

エランティン女王の子供は息子(王子)の方が、個人的にストーリーおもしろくなりそうで、そっちが希望なんですけど^ ^;;


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